2024年に一番聴いたアーティストとその傾向

はじめに

Spotify などの定額制音楽サービスは、この年末、ホリデーシーズンになるとありがたい機能を提供し始める。 それは、Spotify では「2024年あなたのトップソング」 (通称「Spotify まとめ」として知られる) であり、Apple Music では “Reply 2024” である。

自分がこの1年間に最も再生した曲、アーティストのまとめや、総再生回数、曲数、アーティスト数などを表示してくれる機能である。 ちなみに 2022年を最後に Spotify では再生した曲のユニークカウントを表示してくれなくなっていて、ここは不満ではある。

備忘録を兼ねて Spotify まとめの結果を自分のフィルターを通して書き起こして、まとめに基づいて自分が好きになる曲の傾向や共通点、自分はどんなタイプのリスナーなのかを考察してみた。

まずは Spotify まとめの結果

Spotify まとめの結果

最も聴いていたのは、2022年にメジャーデビューを果たした J-POP シンガーソングライターの TOMOO.

2021年から頻繁に聴いていたアーティストだったのだが、メジャーデビュー後から個人的神曲が毎年リリースされて、既知の曲を聴くとき用のプレイリストに複数の曲が入ることになった。 加えて TOMOO をメインで聴く場合もあるので自ずと再生時間も増えていた。

5番目に再生したのは Copenhagen Jazzexperience のジャズ曲らしい。自分が作業の最中ヘビロテしている Spotify 公式のジャズプレイリスト “Coffee Table Jazz” に複数曲が入っているので、自ずと再生時間が増えた。アーティストについては Spotify のアーティスト情報を読んだだけで、申し訳ないがほとんど知らない。

Phillip Phillips は 2012, 2013年にリリースした特定の曲をヘビロテしていて増えてる。Jake Scott も同じように特定の数曲のヘビロテ。

自分が音楽アーティスト界のジョージ・クルーニーだと思っている(容姿も内面もイケメンで家族思いな人物のたとえとして筆者がよく使うらしい)Thomas Rhett は満遍なく聴いていて総再生時間が増えた。

まとめには載っていないが Taylor Swift もよく聴いた。

好きになる曲の傾向はなにか

音楽鑑賞の目的として重視すること視点と、好きになる曲に共通する特徴の2点から考えることにした。

音楽の楽しみ方からから考えるイイと思う曲の違い

自分はどんなリスナーなのか。

人が特定の曲やアーティストをイイと感じる要素とその要素を重視する割合は人により千差万別。人からおすすめされた曲が自分に刺さる可能性は低いし、反対に自分が人に曲を勧めるときも的確に相手の感性をついた選曲ができる可能性も低い。上手な人もいるだろうが自分は上手にできない。だから定額制音楽サービスがまだなかった時代の若者はもう少し他人と音楽を共有するのが上手だっただろうなと予想する。

というのは定額制音楽サービスのパーソナライズドされた曲のレコメンデーションのおかげにより、良くも悪くも自ずから自分の好きな曲の共通点を言語化して、その傾向や共通点を起点に新たな自分に刺さりそうなアーティストや曲を探すための直接的な手がかりを得ているからである。なんなら主要な音楽サービスのなかで最もパーソナライズドコンテンツの質が高いと前から評価のある Spotify を使っていると、仮に曲を聴く機会がほぼ Spotify で完結している場合、選曲について不満を感じて自発的に探し始める隙がない。

自分も例に漏れず 2019年から一貫して Spotify のヘビーユーザーなので、イイと感じる音楽の傾向、共通点を考えてみることをしてこなかった。完全に Spotify に頼ってばかりでは誰かと音楽について交流する機会を逸失してしまうことに気がついた。言語化してみよう。

まず、自分はライブに行って見ず知らずの大勢の他人と一緒にアーティストのパフォーマンスを前にしてノッて高揚することができない。そういう楽しみ方に慣れていないから楽しむことができていないという訳ではなく、自分はそういう感性なんだと2022年から割り切った。

音楽や映画を(仕事以外で)自発的に鑑賞する根源的な目的って、自分がイイと感じる作品を目や耳を通して感じて多幸感や高揚感を得るという成功体験が過去にあって覚えている場合に、再度その体験を欲することだと思っている。

そしてその音楽鑑賞の目的 Goal の達成指標は人によって違っている。思いついた主要な指標を以下に挙げた。

  1. 推しのアーティストに遠目越しでもリアルで会えること、応援できること
  2. 湧いてる会場のなかで周りのファンの歓声や身振り手振りと一緒に自分もノッて普段の生活の中ではやれない爆発を体験すること
  3. 推しの曲を自宅でも地下鉄のホームでもない専用の環境でイヤホンとかヘッドホンでは出せない音圧で生音で鑑賞できること
  4. グッズを買ってライブに行く前後で、曲を聴く以外に推しのアーティストを生活の一部にできること

ある人は 1 と 2 をより重視していて (アイドルのファン的な傾向)、ある人は 2 と 3 を重視していて(特定のアーティストのライブもそうだが、ライブハウスに頻繁に行く人の傾向)、またある人は 3 のみを重視しているみたいな。

自分は完全に 3 を重視する性向。なので、いい環境で生音を聴きたいと思っているのにアーティスト以外の他人のインプットが入ってきたり、周りのファンと同じように乗らないと自分が浮く(1人だけ直立不動のヤツがいると周りも気にしてしまう)ので違和感を避けるために多少無理して乗らなきゃという意識がチラついたりするのが心地よいと感じない場合が多い。

もちろん、推しているアーティストがどんどん大きい箱でライブをしていく様を目撃して、大きくなった会場でアーティストと他のファンと一体になって喜びあうのは味わい難い感動体験だが、音楽を聴くときは他の感情は排したいと感じてしまう。

なので、でっけえ会場でみんなで盛り上がるのがゴールの一部みたいになっているロックバンドシーンは全く詳しくないし、あまりそうした曲も聴かない。自分にとってロックバンドの曲を好きになるのはたいてい以下のいずれかの場合である。

  1. 映画の印象的なシーンでドンピシャな曲が挿入されており、その音楽が映画と協奏的に自分の感動を揺れ動かした場合
  2. 感情的になっていたときに、偶然聴いた曲が自分の感情と強く共鳴した場合

先に述べた音楽鑑賞目的の達成指標と合わせると、自分は曲専であって人推しのタイプではない。

Reddit で曲そのものではなくアーティストの映像コンテンツとか繋がっている感を楽しんでいる態度ってOK?っていうスレッドを見つけたので貼っておく。

https://www.reddit.com/r/kpopthoughts/comments/1cpqd29/stanning_mainly_for_vibescontent_rather_than_for/

もちろん推し活が今みたいに出来るようになったのは、インターネットの普及やプライベートを他人に公開する文化の浸透などに伴って一部神秘のベールに包まれていたアーティストのステージ外の様子がコンテンツ化して価値がつき商材化されたことが大きい。

自分はこのエンターテインメントの楽しみ方に順応できていないといった方が適切かもしれない。

まとめると、音楽鑑賞で多幸感を得たいみたいな目的達成のための重要な要素には

  1. 曲を聴いて自らの感情を揺れ動かすこと
  2. アーティストを生で見たり、音楽以外のコンテンツに触れてアーティストとのつながりを意識できること
  3. ファンとの一体感、コミュニケーションで盛り上がれること

などがあり、自分が何を意識するかで好きな曲のジャンルは変わるよなということ。もちろんロックバンド、KPOPというジャンルを愛する聞き専ってのも当然あると思うけど、割合は少ないよなあと。 そして曲がそういう人たちを好きにする要因は、曲自身にあるよなあと。

自分のタイプの場合、ここを深堀りする必要がある。

曲の傾向

自分が曲を自発的にかつ意識的に(つまりちゃんと)聴くようになったのは大学受験期の2018年からで、なんだよまだ随分と日が浅いではないかとなるが性がない。

そのときからハマったアーティストは

  • Pops だと Justin Bieber や Charlie Puth, Ed Sheeran, Andy Grammer など
  • Rock だと Simple Plan や Aemrican Authors, Coldplay, Imagine Dragons など
  • Country だと Thomas Rhett, Luke Combs, Morgan Wallen など
  • J-POP だとあいみょんや TOMOO, 玉置浩二 (安全地帯より個人名義での最近の曲、パフォーマンスが好みのため Rock ではなく J-POP に分類) など
  • J-ROCK だと Sumika や Official髭男dism など

Rocks で好きになる曲は比較的スローテンポのバラード寄りの曲が多い。また音色としてはビタミン感のある曲で、ボーカルはハスキーか重めの声質で歌われていて、楽器はギターとピアノが程よく聞こえる曲を好む傾向がある。なので Mrs. Green Apple の『青と夏』とかオレンジスパイニクラブの『キンモクセイ』も好き。

また歌詞で言えば、ひたすらにテンションが上がるよりも淡い恋や出会いと別れの甘酸っぱい感じが1人称で相手に渡す手紙の調子や独り言的に歌われた曲を好む傾向がある。

なので DA PUMP の “U.S.A” や新しい学校のリーダーズの『オトナブルー』などは個人的にはそんなに刺さらなかった。

さて、Spotify まとめでは今年聴いたこうしたアーティストの曲を

  1. Pumpkin spice
  2. Night music jam band

という特徴で括っていた。確かに深夜に聴いても疲れないトラック数が多くのEDMほどは多くなくって、自分の感情を内省するような夜のテンションの雰囲気で、秋薫る哀愁味のあるハスキーだったりパンプキンスパイスラテみたいに重みのある声質の曲が好き。

Spotify のプレイリストで調べてみると洋楽では Autumn 以外にも Pumpkin spice という名前のついたプレイリストがたくさんあったが、日本では単純に秋と括ったプレイリストが多いようだ。

日本でスタバのパンプキンスパイスラテがもっと流行れば、この雰囲気を表象する言葉として定着するかもしれない。

まとめ

来年も新しいアーティストと新たに好きになる曲に出会うだろうが、それらはきっとPumpkin spice で Night music jam band 的なんだろう。

Spotify 非依存を目指した結果、結局 Spotify の力を借りて言語化してしまった理由なのだが。

今年電子ピアノを買って人生で初めて練習を始めたので、来年もこの話を文字に起こすことがあればコード進行の観点からも曲の共通点、傾向を考察してみたい。